スポンサーサイト「イチローをトレードせよ」だって??

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2005-10-06

今週の月曜日、Tacoma Tribune のコラムに"Yeah, I said it: Ichiro must go."というコラムが出ました。これは John McGrath という記者が書いたもので、マリナーズはイチローをトレードに出すべきだと主張しています。その理由を要約すると以下のような感じです。

1. まもなく 32才になるイチローにとって全盛期は過去のものであり、昨年から今年にかけて打率が7分も下がったのはそれを物語っている。

2. イチローは 200本安打という個人記録にばかりこだわっていてチームの勝利に貢献しようという姿勢に欠ける。

3. イチローは難しい打球に対してダイビングキャッチを試みたことがない。Jeremy Reed は5ヶ月間にイチローの5年分以上、難しい打球にチャレンジした。

4. マリナーズがライトにパワーヒッターを獲得してもイチローはセンターへ転向しないだろう(=イチローがライトにいる限り大物打ちの外野手は獲得できないであろう)。

ベースボールコラムニストにしてはあまりに程度の低い議論のように感じましたが、その後こちらの一部のブログではファンの間でディスカッションが盛り上がっています。

イチローはマリナーズを出たいと思っているかもしれませんが、マリナーズとしては彼を放出するべきではないと思います。

以下になむぞうの反論を書いてみます。

1. まもなく 32才になるイチローにとって全盛期は過去のものであり、昨年から今年にかけて打率が7分も下がったのはそれを物語っている。
=> イチローの今年の記録はたしかにメジャーに来てから最低の数字に終わったが、これまでも成績は上がったり下がったりしており、これが衰えであると断定する証拠はどこにもない。2003年のシーズンにさんざん苦しんだ後 2004年には最多安打を記録し首位打者を獲得したのは好例である。むしろ、自己管理能力に優れたイチローがこの年齢にしてこのまま衰退の一途をたどるということの方が考えにくい。

2. イチローは 200本安打という個人記録にばかりこだわっていてチームの勝利に貢献しようという姿勢に欠ける。
=> イチローはこれまでのインタビューで答えているとおり、彼は個人が最高のパフォーマンスを発揮してこそチームが機能するという考えを持っている。そのために彼がいかに周到に準備をして試合に臨んでいるかを評価すべきである。
また、優勝争いから脱落してモチベーションを失ったチームの中で努力を続けたところを評価すべきである。逆に、残念ながらマリナーズの他の選手の中に、イチローのような厳しい姿勢で野球に取り組む者がいないことは、イチロー本人の言葉として報道されたとおりである。

3. イチローは難しい打球に対してダイビングキャッチを試みたことがない。
=> イチローはダイブする必要がないのだ。外野手がケガの危険性を賭してダイブしなければいけない場面など、年に何回もないはず。イチローは他のライトには捕れないであろう打球もスライディングキャッチでいくつもアウトにしているし、フェンス際でも難しい打球を幾度となく処理している。
イチローがその試合状況などを冷静に判断して、時には「打球をわざと逃す」判断をしたりすることは日本では報道されているようだが、見た目派手なプレーしか評価しないような程度の低いコラムニストにはイチローの守備の奥深さがわからないのであろう。

4. マリナーズがライトにパワーヒッターを獲得してもイチローはセンターへ転向しないだろう(=イチローがライトにいる限り大物打ちの外野手は獲得できないであろう)
=> もうそろそろ、アメリカの野球も big bat = corner outfielder (レフトやライトには大物打ちの(その代わり守備があまりうまくない)外野手を置いておけってこと)の考えは改めた方がいいと思う。ここ数年、毎年オフになると、「イチローをセンターにコンバートして、ライトに大物打ちを獲得すべきだ」という議論があちこちで聞かれるようになるが、レフトはともかく、ライトは外野の中でも正確な打球処理と強肩で正確な送球の要求されるポジションである。イチローがライトにいることで、相手の1塁走者はライト前ヒットで3塁へチャレンジしなくなり、そのおかげでマリナーズは何点助かっているか、わかっていないのだろうか。

そもそも、大物打ちが入れば打線がよくなるという迷信は捨てた方がよい。メジャーの球場でも広い方の Safeco Field では、ムラのある大物打ちよりも、確実性があり、状況に応じたバッティングのできる選手の方が価値があると思われるのだが・・。

#. ちなみに、地元ファンのブログを見ると、「1番打者に$12 million は払いすぎであり、給料が 1/30 の若手選手を使えば、イチローの 1/30 以上の働きはするだろう」なんて意見もあったけれど、これも同じ。これっていかに1番打者の重要性をわかっていないか露呈している。中軸が派手に打っていればそれでよくて、他の打者はただの「付合わせ」にすぎないという人はもう少し野球を勉強すべきだ。

******************

また、そのブログのディスカッションの中には、イチローの高い集客能力(特に日本人の多いシアトルにおいて)を考えると、トレードに出すのは得策ではないとの意見もありました。
その中に、こんな書き込みが・・・

”I know a ton of Japanese people
but no one knows anyone except Ichiro. Maybe Edgar.”

...Hey, here is the Japanese guy, who knows the Mariners better than you.
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Comment

a : 2008-07-27(Sun) 10:35 URL edit
むしろ、彼を放出して若手有望株を獲得することが重要ではないかということではないかと思います。
極端な話、彼一人でこのチーム状況は打開できないし、サラリーも彼一人でかなりの枠を占めている。
ならば、彼を放出してサラリーの枠を開けつつ、若手有望株を複数人獲得してチームの再建を図るべきだということでしょう。
同様に捕手にもプロスペクトがいるため、城島選手も放出すべきだと私は考えています。
日本人はやはり日本人選手を美化して、トレード候補にされると冷静さを欠いてしまう傾向がありますが、MLBではこんなトレードはよくあることですよ。
なむぞう : 2008-07-27(Sun) 15:52 URL edit
aさん、コメントありがとうございます。
コメントを頂いたのは、2005年のポストに対してのようですが、最近も同じような論調のコラムが掲載され、これに対して僕の意見を書きました(おそらくそちらも見ていただいたかと思いますが)。

さて、冷静さを欠いているように読めたのであれば、僕の文章力がまだ足りないのでしょうか。

イチローを放出して若手プロスペクトを複数獲得し、将来のチームの核にするべきだ、というのが趣旨であることはよく理解できるし、一理あるとは思います。
実際にBilly Beane のように、主力に育った選手を次から次へと放出して若手有望選手を獲得し、次のチームを作っていく名手がいるのも知っていますし、この時期には優勝争い圏外へ去ったチームからは高額サラリーの主力が放出され、安くて将来化ける可能性のある若手が補強されるのも知っています。

ただし、イチローをトレードで放出することが「メジャー流だから」という単純な理由では賛成できかねるという部分があります。
僕がより重要だと思っているのは、イチローが、2004年までは Edgar Martinez と並ぶ、そしてそれ以降はチーム唯一のフランチャイズ・プレイヤーであることです。2004, 2005, そして今年 2008年に関しては、シアトルからオールスターに出場した、ただ一人の選手です。マリナーズのままで引退したらシアトル初の殿堂入りプレーヤーになるかもしれないのです(個人的には Edgar にも殿堂入りして欲しいです・・また、Edgar の晩年にトレード話があったとしても同じ理由で反対していたでしょう、いくらEdgar がケガが多くても、足が遅くても、です。)
また、打点を稼ぐ大物打ちでないから放出してもよい、という意見は野球をよく知らない人の論理だと思います。

まあ、いろいろありますが、城島をトレードするかどうかとは別次元の話です。

城島に関しては、シーズン前にはオールスター捕手のレベルと目されていたわけで、今シーズンの成績は完全に球団の読み違えでしょう。Jeff Clement もいることだし、トレードに出してコストを削減したいという考えもうなずけなくはありません(城島の年俸の一部を負担しなくてはいけなくなるかもしれませんが)。とはいえ、今シーズンの城島ではいい見返りは期待できず、今は売り時ではないでしょう。また、Jeff Clement は top prospect ではありますが、捕手としての資質については疑問符がつくところもあるので、1塁または DH で起用する方がいいと個人的には思っています。

最後に、問題となるのは、マリナーズの補強下手さ加減です。
Randy Johnson のトレード(獲得した選手:Freddy Garcia, Carlos Guillen, John Halama)・ジュニアのトレード(Mike Cameronほか)を含め、長期的に成功したと考えられるトレードは皆無じゃないでしょうか?
もちろん、Garcia, Guillen, Cameron とも2001年のマリナーズ躍進に貢献大でしたが、長期的にチームの核にはならずにチームを去ってしまいました。
万一イチローをトレードするにしても、長期的にファンが納得できるような結果でないと・・と思いますが、なかなか難しいのではないでしょうかね?

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